【実は気づいてないだけ】蝕む経済格差 Part1

 「知っておきたいローレンツ曲線・ジニ係数

 皆さんはこの言葉の意味、知っていますか?

 

 こんにちは。ミヤムラです。

 「経済格差」という言葉は生きていて一度は聞いたことがあるとおもいます。ニュースでも時たま取り上げられますよね。

 格差というと悪いイメージがしますが、本当に悪いことなんでしょうか?

 

 そんなお金に関する話をしていきたいと思います。

 

 まずは経済格差を説明するうえで基本的なこと、ローレンツ曲線とジニ係数について説明していきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

1 ローレンツ曲線って何?

 

 経済格差を見ていくうえで欠かせない指標のひとつです。

 これは所得や富の偏りを表した曲線になります。

 横軸には世帯の累積比、縦軸には所得の累積比を取ります。

 

 言葉だけでは伝わらないと思うので、以下で図解したいと思います。

 

 

1.1 格差ゼロの世界でみる

 

 まず、10人だけが住む町のことを考えます。

 

 

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 (下の数字が年収を表します)

 

 これが格差ゼロの世界になります。

 次にこれを所得が低い順に並べ横軸にとっていきます。(この場合は全員が同じ所得なので変わらない)また、縦軸には所得の合計を足していきます。

 

  

 

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図1 ケース1で描くローレンツ曲線

 

 

 このようなかたちになります。

 1人目の所得合計は550万円、2人目までの所得を合計すると1100万円、3人目までの所得を合計すると1650万円……というようにしてグラフを描きます。

 図1を一般的な線形で表すと以下のようになります。

 

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図2 ケース1で描くローレンツ曲線(線形)

 

 

 経済格差は、このように全員の所得が等しい場合に引かれる線を完全平等線あるいは均衡分布線といい、これを基準に所得の格差を考えます。

 

 

 

1.2 所得格差がある場合

 

 ケース1と異なり、ある程度所得に格差が生まれる場合を考えます。

 

 

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 これも同じように、次にこれを所得が低い順に並べ横軸にとっていきます。(この場合は全員が同じ所得なので変わらない)また、縦軸には所得の合計を足していきます。

 そうすると、以下のようなローレンツ曲線が描けます。

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図3 ケース2で描くローレンツ曲線


 このように所得に差が生まれると均衡分布線は下方向に膨らむようになります。これのふくらみが大きいほど所得格差があるということを示します。

 

 

2  ジニ係数って?

 

 

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 となります。これにより、所得が平等な世界からどれだけ反れているかを見ることができます。

 ジニ係数は0から1の値を取り、 ローレンツ曲線が完全平等線に近いほどジニ係数は0に近くなり、逆に離れるほどジニ係数は1に近くなります。

 

  一般的に所得格差ははこのローレンツ曲線とジニ係数を基に考えます。

 

 

 

 次回は実際に経済格差がどれほど生まれているのかを見ていきたいと思います。

 

 

 過去記事はこちらです

 

 

miyamuramakoto.hatenablog.com